埼玉(川口市)父親刺殺事件(2)
少し情報が出たので分析してみた。もちろん推測ばかりで分析の域に達していない。
「すべてがいやになった。特に人間関係に疲れ、家族(全員)を殺して自分も死のうと思った。以前から考えていた」との供述から。
無理心中とは、家長(名実は伴わない)が、家族に破綻を来すと考える対象(自分を含む)を殺害し、殺害による不利益を残された家族に負わせないよう計らう行為である。一般的に家族の長とは父親か母親であり子供はそれに従属するが、現在わかっている長女の供述から、この家庭では実行犯の長女が家長的存在であることになる。
これは明らかに変だ。
人間関係とは、たとえば学校内のいじめの場合、自殺で完結する。いじめが原因で数千万の借金でもあれば別だが、家族まで巻き込んで凶行に及ぶということはありえない。通常、自殺は偶発的理由以外で他人を巻き込まない。「彼女が何らかの理由で自殺しようとしたが、自殺後何かが発覚すると残された家族に何らかの不利益が生じるため、全員を殺害して最後に自殺する」ためには、彼女が家長として感じる責任感が必要である。そんなものがあるのだろうか?
「全部を無くしたかった。家族に特別な恨みはなかった。お父さんを殺してごめんなさい」と言っているにもかかわらず、「残った母親と弟につらい思いをさせるので、本当のことを言えなかった」という供述(これが正しいのであれば)から、無くしたかった対象は父親に限定されるように感じる。
彼女はなぜ「全部を無くしたかった」のか。無くさねばならない理由(=動機)がこの事件の根幹だろうが、警察の人権的配慮から、もしかするとこれ以上の情報は出ないかもしれない。
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